明け方

見知らぬ男の　アラームで　目を覚ます

 

何度　停止しても　停止しても

違う曲で　起こしてくれる

（たすけてくれ～）

 

昨夜　初めて来店した　団体のひとりが

帰りぎわに　ドアのところで　スマホを落とした。

すぐに拾ってお渡ししたけれど、とても眠そうだった。

 

店を出て　道路にスマホ。　さっき見た　緑ケースのスマホ・・・

（あ～あ～）

結局　家に持ち帰る。

（責任をもつしかない・・）

 

昨夜のお店は　ほかにもトラブルが発生。

厨房の排水に　何か詰まったようで

まったく流れなくなった。

（まずい・・　ヌーボー前　12月の多客期前に

直しておかなければ　大変なことになる・・・）

急きょ　カウンターで食器も洗いながら　更衣室に行き

知人にメールを入れると　すぐさま折り返し電話をくれて

あすは日曜日なのに　来てくれる　という。

 

結果、わたしの日曜日は

見知らぬスマホに　起こされ

お店の排水工事と

娘の音楽行事の晴れ舞台　に行かれなくなった　日曜日

となった。

 

知人に　事情を話すと　わざわざ

サンドイッチの差し入れをしに　来てくれた。

工事の石丸さんが帰り際に

「よかったです。日曜日でもないと　動き取れなかったから」って。

涙がでそうになった。

（あとは　スマホさえ　終われば・・・）

 

 

午後、やっと男性のスマホに　着信電話が入った。

届けに行った。

自転車に乗って　濡れた髪のまま

「今　起きました！　ありがとうございます！」

 

 

 

つまるところ

人は　支えたり

支えられながら

生きている

 

 

ココの日曜日は

コスモスと

 

 

 

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