裾上げ10センチ
ならぬ、尻尾上げ10センチ
恐る恐る、毛を切りました。快走です。
何かが怖いらしい。耳は両外、ギリギリの際を走る。
話は変わりますが、一昨日
エリザベス女王の葬儀のニュースを見ていたら
側面にいた赤い服の衛兵さんが、真っ白な襟巻きトカゲ風の襟(えり)を
着けていました。
ので、襟の話です。「ラフス」と呼びます。
1533年、イタリアからフランス王室に14才で嫁いだ
カトリーヌ・ド・メディシス(メディチ家の)は
自身のスーツケースの中に当時使われていたフォークを入れていました。
当時のフランスにはフォークはなく、ナイフで肉を切った後は
手食だったのですが、持ち込んだフォークは王室に浸透することは
ありませんでした。
フォークは2本刃だったので、使いにくいものだったのです。
カトリーヌの子どもの代になって、フォークは便利グッズとして
テーブルに登場するようになります。
最初に目を留めたのは、アンリ三世。カトリーヌの四男です。
スーツケースに眠っていたフォークではなく、
1582年3月4日、鷹狩りの帰りに立ち寄ったレストラン「ラ・トゥール・ダルジャン」
で、隣のテーブルで使っていたフィレンツェの貴族が使っていたフォークを
見たのです。
フォークが二世代に渡って運命の出会いをした、という感じですが、
それまでは浸透もしなかったフォークがなぜ急に浸透したか。
それは、当時流行していた襟のためでした。
「これを使うと、襟が汚れなくて済む」というような言葉が残っています。
真っ白な襟はパリッと糊付けした使い捨て
権力・ステイタスの象徴でした。
何より、襟を着けると背筋を伸ばして、姿勢良くしなくてはならず
威厳のある立ち姿を維持できたグッズだったのです。
ということで、赤い服の衛兵さんも
背筋を伸ばして真っ白な襟も引き立っています。
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