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⚠刺されれば 死に至る危険があります

いやー!それはスズメバチやろーー!

 

「キャー!」

診察(娘の指の)が終わって、待合室に行くと、受付の女性が飛び出してきた。

病院の待合室に 突如2匹の蜂が入ってきていて、照明にぶつかって飛んでいる。

 

患者さんも避難して 誰もいなくなった待合室に ハチ二匹

ブンブン羽音 夕暮れの待合室に響く。

 

(って・・・ どうするよ。このままじゃ、殺虫剤まかれるか

叩かれて殺されるやん・・)

 

「キャー」

「キャー」

 

どう見ても ミツバチ以上 スズメバチ未満

天井ばかりめがけて飛んでは 天井にとまる。

 

そんなに蜂って怖いの?

竹田生まれ、竹田育ち。蜂なんて取るに足らない虫の一つ が2匹だけやで!

大騒ぎの理由が分からない。みんなどうして、何もできないのだ?

 

蜂を観察する。どうみても、危害を与える動きではなく

むしろ出口が見つからず戸惑っているように見える。

(しょうがない)(私か・・)

正直、これだけ長い間、殺虫剤がなかった状態が蜂にとっては奇跡 かもしれない。

 

天井に蜂がとまった。

(チャンス!)

受付の床にある 高さ40㎝ほどのゴミ箱が目に入ったので

近くにあった丸椅子と「ゴミ箱借ります!」

蜂の真下に椅子を置いて靴を脱ぎ、立って、

ゴミ箱をそーっと天井に持ち上げた。

(あ。入った)ちょっとビックリ

「すみません! クリアファイルください」

クリアファイルを受付の方が持ってきてくれて、

(蜂を傷つけないように・・と・・)

ゴミ箱と天井の薄ーい隙間に1枚 差し込んでいった。

両手でゴミ箱を下ろし、そのまま外へ

 

すっかり暗くなった空からポツポツと雨が降り始めていた。

(そういうことか。急に雨が降ってきて、灯りのほうに

避難してきたんやね、ハチ)

クリアファイルを取って、しばらくすると 蜂は消えていた。

 

2匹目は蜂自身も命の危険を感じたらしく ちょっとてこずりました。

天井にとまっている時間が数秒なもので・・・

でも2度目に成功 ゴミ箱キャッチ

 

帰る車の中で、娘がまるでヒーローでも見るように 私を見つめながら

「受付の人がな、”お母さん凄いね”っち言われたわ!」

 

そうです。

ヒーローは 誰も傷つけない、誰も殺しません。

 

(って、ただの蜂やからーーーーーーーー!)

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